町田教会、兄弟姉妹の皆様へ

主任司祭　　林　正人

困難な状況にある今こそ、聖霊の力を信じ、その働きを願い求めましょう

　今回の新型コロナウイルスの流行は、私たちクリスチャンの生活の基礎である「教会に集い、共にミサを祝う」という行為を不可能にしました。
　これは今回のウイルスが、自覚症状のない人も感染しているかも知れず、そばにいる人にうつす可能性があるためです。
　加えて、感染予防のためには、いわゆる「三密（密集、密閉、密接空間）」を避けることが必須ですが、残念なことに教会の　聖堂という空間は、その三つの「密」すべてに当てはまってしまいます。

　以上のことから、コロナウイルス流行に、ある程度歯止めがかからないかぎり、「公開ミサ」、つまり不特定多数の人が集うミサは中止を継続せざるを得ません。

　今回の件で、信仰が揺らいだ方はいない、と信じますが、ミサにあずかれない、ご聖体を拝領できないことに、不安と苦しみを覚えている方は少なくないと思われます。
　皆様の中には、「ミサにあずかることができなくても、せめてご聖体を拝領することはできないか」と考える方もおられるでしょう。
　しかし、主任司祭として皆様にお願いです。ご聖体に飢え渇いたその時こそ、同じようにご聖体に飢え渇きながら自宅で祈っている、教会の仲間たちのことを思い出してください。
　そして、仲間たちのために祈ってください。

　聖体拝領については、現在、私は毎朝７時より非公開ミサを捧げ、皆様に霊的糧と祝福を送っています。
　ご自宅で朝の祈りの時間を持つときには、「いま町田教会の、私たちのミサは捧げられている」ということを意識してお祈りしていただくことによって、皆様は霊的なご聖体を拝領する（※）ことが可能となります。
　具体的に集まることが困難な状況にある今こそ、聖霊の力を信じ、その働きを願い求めましょう。

（※）霊的聖体拝領については、様々な方法で受領が可能です。
　詳しくは
　　　『カトリック東京大司教区ホームページ』 掲載の、
　　　「新型コロナウイルス感染症に関するお知らせ」 (2020年03月30日)
　　の中の
　　　「霊的聖体拝領に関して」(2020年03月30日)
をご覧ください）

今後の典礼などの予定

これからは、今までとは違った形のミサや教会のあり方を模索していきましょう

　さて、ニュースを見ていますと、緊急事態宣言期間が延長された半面、地域・業種によっては自粛要請が解除され始め、ややもするとウイルスに対する警戒がゆるんでしまいそうな状況です（都心の大型書店も営業再開され、私も誘惑と闘っています）。
　しかし、気がゆるんだところへ第二・第三の流行が襲ってくる、これは過去の感染症の歴史が証明しています。
　これからも気をゆるめず、感染防止に励みましょう。

　今回の緊急事態宣言期間は、状況によっては5月31日を待たずに打ち切られるとも言われています。
　では、それと同時に公開ミサも再開できるのか…事はそう単純ではありません。
　人と人との距離の確保、空気の入れ替え、座席や聖歌集の除菌、等々、公開ミサを行うためにクリアしていかなければならない問題はたくさんあります。
　今後、おそらく長期にわたって、わたしたちは今までとは違う形でミサを捧げることになるでしょう。
　わたしたちは知恵を尽くして、その「形」を模索していかねばなりません。
　前途は多難ですが、これまでもわたしたちを守り、恵みを注いでくださった神様に信頼し、希望を失うことなく歩んでまいりましょう。
　新たな動きがありましたら、またお知らせいたします。

　主任司祭として、皆様に祝福を送ります。

2020年5月9日

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